こんにちは。ゆきちです。
「いろんな資格を取るために、どうやって勉強したらよいか?」を、実際に資格を取得したことのある人にヒアリングする記事を今までも幾つか書いてきました。
本日は、「環境計量士」の資格を取得した方に、その時どうやって勉強していたか?を聞いてみました。
受けようかな、と思っている人は、是非参考にしてみてくださいね^^
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環境計量士とは?
計量士っていうのは、簡単にいいますと、「この人は、色々な物質の計量に関する知識や技能をちゃんと身につけているよ~」と認定された人のことを指すようです。
具体的に、その物質ってなんぞや?っていう話なんですが、色々ありますが、一例をあげるとすると、土壌中の有害物質や、排水や大気中の物質などですね。
「大気中の〇〇という物質の濃度が~」なんて話を耳にしたこともあるかと思いますが、こうした計量をする人は「環境計量士」という資格を有する必要があるんです。
あとは、騒音の程度の測定とかも(〇デシベルが~なんてのも聞いたことがありますよね)この「計量士」の方が測るのだそうです。
なので、都道府県や特定市町村長が行うこうした定期的な検査とかもこの方たちが代理で実施することを許される資格なのですね。
計量士といっても色々種類があるようで、 一般計量士、環境計量士(濃度関係)、環境計量士(騒音・振動関係)の3つに区分されるそうで、この資格は国家資格だそうです。
参考 計量士関係(METI/経済産業省)計量士関係(METI/経済産業省)今回はその中でも濃度関係を扱う資格を取得された方の勉強法をおうかがいしました。
この方は、そもそも大学卒業程度の知識は有った上に、お仕事でもこのような分野に携わっていたことから、覚えは早かったとのことでした。
環境計量士の合格率は?
平成30年度の試験での合格率ですが、環境計量士(濃度関係)の場合、15.2%でした。(第68回計量士国家試験(平成30年3月4日実施)の結果について (METI/経済産業省)より)
濃度関係の合格率は、一般計量士や騒音・振動関係の計量士よりも低い結果でした。
環境計量士の資格を得るには
そもそも計量士の資格を取るには、
- 試験を受ける「国家試験コース」
- 研修センターの実施する教習の課程を修了し、2年以上の実務経験を経る「資格認定コース」
の2通りがあります。
1は試験を受けて合格し、かつ条件を満たしていればOK、2は計量研修センターで実施される数ヶ月間の研修を受け、その後2年以上の実務経験を経た上で認定される方法です。
今回は1の「試験を受けて認定を受ける」コースでの合格体験記をお話しますね。
環境計量士の試験ってどんなの?
環境計量士の試験は暗記と計算問題の2種類に分かれます。
なお、専門用語や複雑な計算を求められるため、大卒レベルの化学、数学の知識が求められるそうです。
もし、学力がそのレベルに達していなければ高校レベルの数学、化学の知識習得からスタート、ということになるようですね。
環境計量士の資格に合格出来た!その時の勉強法
まず、高校レベルの知識を持っている場合は、過去問を10年分完璧に解答できる学力を目標にスタートするといいそうです。
高校レベルの数学、化学の知識習得からスタートする場合は、解答も詳しく書かれていて理解しやすい「チャート式」という大学受験用の参考書がおススメとのこと。(ゆきちも学生時代使っていました~青チャートでした!)
また、試験対策で実際に使用する参考書としては、『よくわかる!環境計量士濃度関係』がおススメだそうです。
合格するために必要な内容がぎっしり詰め込まれていて、それで勉強して効果があったとのこと。
あとはこの参考書を元に、過去問をひたすら解いて学力を付けていきます。
法律や有機化学の知識は暗記問題ですが、文章を丸暗記しただけでは解答できず、しっかりと内容までを理解する必要があります。
とはいえ、この分野に関しては大卒レベルの知識があれば簡単に暗記して解答できる、とのこと。
ここまでは参考書をもとに暗記していけばよいのですが、問題は、物理、化学に関する計算問題への対策だそうです。
公式が頭に入っていればそれを解答するだけなのですが、電卓が使えず、かつ時間も限られているため、早く正確に解答するスキルが求められるのです。
微分積分の知識を用いて計算する問題が多数出題されるため、高卒レベルの知識が無いと計算式を解くことも出来ないんだとか・・・難しそうですね。
文系のゆきちは・・・できるかちょっと怪しめですね\(^_^)/笑
計算問題に関しては何度も過去問を解答して複雑な計算になれていくしかないようで、その方もチャート式の数学で数学の知識をおさらいしてから始めて、そのおかげでスムーズに解答することが出来た、と言っていました。
環境計量士の資格を取得するのは難しい?
先ほど、合格率をお伝えしましたが、そこからもわかる通り、環境計量士の試験は難易度の高い試験です。
国家資格ですしね。
なんと、知識がある人でも300時間程度の勉強が必要と言われているそうです!
この方は、社会人になってから勉強を始めたため、仕事と勉強を両立させるのは非常に困難だったそうです。
そのため、毎日、勉強するのは2時間だけ、と時間を決めて勉強していたのだとか。
休みの日は、頭も体もリフレッシュさせるために一切勉強はしなかったそうです。
やっぱりメリハリが大事なのですね。
上記で説明した通りに、勉強は継続して行い、知識を積み重ねていくことを重視して勉強していたが、やはりそれが合格する上では大切でかつ重要だったと、今振り返ってみて思う、と言っていました。
やはり仕事から帰って2時間勉強するのは正直、大変だったそうで、途中で投げ出さないように暗記科目から勉強を始めるようにしてみたものの、翌日には頭から抜けてしまっていることも多々あったそうです。
なので、また同じ箇所の勉強に戻っては、翌日忘れてしまって・・・と非効率。
そこで、通勤時間を前日暗記した内容の復習時間に当てるようにしました。
すると、前日勉強したことがきちんと頭に残るようになりました。
やはり反復が大事ということですね。
覚えたことの復習をきちんと行って、抜けてしまった知識を補う事が大切です。
このように勉強を続けて、1か月ほど経過してからは、毎日の勉強がクセになり、苦痛とは思わないようになったそうです。
しかし、勉強時間を延ばすことはせず、無理なく勉強する!という姿勢を貫いたそうです。
それは、この勉強スタイルを長く続けていくためにも、嫌になってしまわないことも大切だと考えたからだそうです。
確かに序盤で飛ばしすぎると、段々イヤになってきて、途中で放棄してしまうこともありますもんね。
ですので、GWや盆休みなどの長期休暇の際も全く勉強をせずにOFFの日としていたそうです。
このように、息抜きを上手くやる事で継続した勉強が可能となった、と言っておられました。
ただ、だんだんと学力がついてくるとついつい、勉強をさぼろうとする自分が現れてしまい、「試験までまだ半年以上あるしこのペースで行けば合格できる」と錯覚してしまうのだそうです。
でも、そんな時は、ナント思い切って勉強をやめていたとのこと!
そうして数日間をおいてから、勉強を始めてみると、やはり知識が抜けてしまっており、焦る自分が現れます。
このように、あえて勉強から離れる事で自分に危機感を与えて追い込むことで、わざと自分を奮い立たせることも大切にしていたんだそう。
実際にこれらのことを意識しながら、1年間勉強した結果、一発で試験に合格できたそうです。
やはりこれくらいの期間仕事をしながら勉強するとなると、たまには息抜きしながらでないと、勉強する習慣を維持するだけでも大変ですよね。
自分のペースを乱すことなく、どれくらいのペースでやれば、長く継続して勉強を続けられるかを見定めたうえで勉強することが大切だ、ということですね。
この方の場合は、大卒レベルの基礎知識があったことと、仕事でその分野に携わっていたことが、大きなアドバンテージなっていたそうです。
ですので、半年ほど勉強したころには、既に問題を見てすぐに解答できる知識が身についていたとのこと。
問題を見て同じような問題が過去にも出ていた。あの時はこういう問題だったと思い浮かぶレベルになっていたそうです。
この方の身の回りの方は、2回目で合格した人が大半だったそうですから、「1発で合格する人は私のように恵まれた条件を持っている人、そして継続して勉強をコツコツ続けられた人だけだと思う」と言っていました。
この方は既に大卒レベルの基礎知識があったり、その分野の知識も少しあるという部分から始めて、ですから、もし高校レベルの知識しかない方や、その分野の知識に触れることがまったくの初めて、という方は、もう少し勉強時間を長めにとるか、勉強を継続する期間をより長くする必要があるかもしれませんね。
勉強をする上で特にこだわったこと
彼は、ON、OFFを明確にして嫌にならず継続して勉強することを最も大切にしていたそうです。
上手く息抜きが出来るというのは、勉強において一番大切な事だと思うから。
ただ、そのデメリットとしては、OFFの時間が長くなれば長くなるほど覚えた知識が頭から抜けてしまうことです。
でも、そのあたりは自分で補えるようにコントロールすればよいわけですし、そもそも人間は記憶したものを忘れる生き物ですから仕方がない、と割り切ることも大切だそうです。
彼の場合のその対策としては、通勤時間を復習の時間にあてて覚えたことを忘れないようにした、という点ですね。
オフの期間をどれくらいにするかを調整するのもありですし(あまり長くなりすぎないように等)その分をどこかスキマ時間で補うのもありでしょう。
勉強をしていて困ったこと・その改善策
勉強を始めたころは、とにかく覚えることが多くて焦るそうです。
当初は、1日に3時間・4時間勉強したり、1日中図書館にこもって勉強したこともあるそうですが、集中力が続かずに結局、何を勉強したのか判らずだらだら時間が経ってしまったこともしばしば、だそうです。
ですから、自分が勉強に集中できる時間は個人差があると思うので、「1時間なら1時間」と自分が最も効率よく勉強できる時間内でを見定めて進めていく方がいいと思う、と語っていました。
集中できる時間が短い、または仕事との両立が厳しくなかなか勉強時間が確保できない、などで、そもそも合格にまで達する目安の勉強時間が足りない場合は、あえて2年がかりで合格することを目標にしても良いと思う、とのことでした。
とにかく継続して勉強できるスタイルを確立することが、合格のカギとなるようですね。
まとめ
環境計量士の試験に独学で一発で合格するために必要なことは
- 大卒レベルの化学・数学の基礎レベルの知識をもっておくこと
- 過去問をとにかく解く・問題を数多くこなしていくこと
- 何度も反復して学習すること
- オン・オフをしっかりと区別し、長期間勉強を継続できるスタイルを自分の中で確立すること
- たまには息抜きも大事
ということでした。
やはり受験勉強もそうですが、「継続は力なり」ですね。
覚えることも多い試験ですから、一度にどばっと勉強するよりは、たとえ短時間でも毎日コツコツ反復しながら勉強することが一番大事なようですね。
息抜きも忘れずに!
これはどの勉強においても、倣えることだと思います。
是非、環境計量士の資格を取りたい!という方は、この方の体験を活かして勉強して頂けたら、と思います!